【阪神ジャンプS】ケイブルグラム“苦節7歳”で重賞初挑戦
「阪神ジャンプS・JG3」(19日、中京)
上がり馬ケイブルグラム(セン7歳、美浦・高橋文)が重賞初挑戦に臨む。
重賞4勝馬ルージュバックを姉に持ち、美浦・国枝厩舎から15年11月にデビュー。平地でも3勝を挙げたが、去勢して19年1月に入障。3戦して結果を出すことができず、同年初夏に転厩してきた。「気持ちの問題とか、後肢が弱かったり。少しずつ攻め馬を強化したり、いろいろ試行錯誤しながら、やっと…かな」と高橋文師は苦労の日々を振り返る。
転厩2戦目で蓑島と新コンビを組むと、よほど手も合ったのか4戦連続で2着。そして前走で待望の障害初V。1秒8差の圧勝劇に、トレーナーは「苦しいところがなくなって、力を出せるようになってきたんでしょうね」と目を細めた。
16日は蓑島を背に美浦Wで単走。「すぐ後肢が疲れちゃう馬なので、間隔を詰めて使うのがどうかだけど、今のところは問題ないね。中京の障害コースも合うし、中団ぐらいにつけられれば」と好走シーンを描く。
京成杯Vのクリスタルブラックは長期離脱中。夏の新潟で2勝目を挙げ、秋華賞へ夢をつなげたツルネも故障し、そのまま引退。厩舎にとって暗いニュースが続いた。「まずは無事に回ってきてくれれば」。それらを払しょくする走りを、心から願う。(デイリースポーツ・村上英明)