【ボート】上條兄弟が児島で連続優勝 兄・嘉嗣は単騎1コースで地元3人を一蹴

21日の児島で通算V2を決めた上條嘉嗣
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 「児島テレポイント倶楽部杯」(21日、児島)

 二世レーサーの上條嘉嗣(30)=大阪・102期・A2=が、1対5という過酷な進入スタイルからコンマ02のSを踏み込み通算2回目の優勝を飾った。地元の岡山勢3人を相手に、堂々たる逃げで優勝を勝ち取った。実は、前節の12日には、弟の上條暢嵩(26)=大阪・110期・A1=がインから押し切り、昨年4月の下関G1以来の優勝を飾っており、兄弟で、2節連続で児島を制する形となった。

 ともに予選1位、準優1着、優勝戦1号艇で逃げての優勝となったが、大きく異なる内容。弟の暢嵩はあえて一節間プロペラ調整を行わず、レースに集中。優勝戦は枠なり3対3の標準スタイルで逃げ切ったが、「1Mも2Mもターンがいけてない。一番合っていなかった」とヒヤヒヤの勝利に苦笑していた。

 対する兄の嘉嗣は日々プロペラの調整を行い、気温の上昇に対応。強風の初日にまくりと逃げで連勝スタートを切り、予選トップ。準優は前走地で優勝したばかりの河村了(36)=愛知・95期・A1=のまくり差しを封じて会心の逃げを決め、優勝戦の1号艇を手にした。人気を背負った優勝戦はS展示の2対4から本番は2コースの藤原啓史朗(30)=岡山・112期・A1=がダッシュ戦に出る予想外の展開。上條は単騎1コースでダッシュの5人を受け止め、完璧な逃げを決めた。17年10月とこなめ以来の優勝を飾った上條は「Sは放ったが、調整はバッチリ。一番良かったのは3日目。今節は展開も良かった」と重圧から解放されて笑顔。「児島は相性がいい。デビューもここだし、昨年12月にも優出している」と好相性の地で頂点を極めた。

 快進撃の予選道中、河村に「上條家で3連続Vを狙ってるんじゃないか」と冷やかされると、「僕と弟では腕が違います。オヤジ(上條信一)が優勝したら、僕がここにきて一緒に海に飛び込みますよ。ありえへん」と即座に切り返すなどトークセンスは抜群。日々高まる人気に「お客さんが弟と間違えて買っていないか、それだけが心配です」と自虐ネタで笑いも誘った。

 上條兄弟の連続Vなるかで話題を一身に集めた今節、最後まで主役を譲らず兄の威厳を見せつけた嘉嗣は、「せっかくだからこのポーズで」と弟・暢嵩のグラッチェポーズを披露。弟から託されたバトンを引き継ぎ、同一場での兄弟連続優勝を成し遂げた。

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