【シルクロードS】モズスーパーフレア、異次元の加速で一番時計 松若「すごくいい」
「シルクロードS・G3」(2月2日、京都)
スピードの違いは歴然だった。モズスーパーフレアは29日、松若を背に栗東坂路へ。開門から10分近くが経過して馬場は荒れ始めていたが、全く影響はない。テンからスピードに乗ると、真一文字に駆け上がった。後半は鞍上が軽く促しただけで、スムーズにギアチェンジ。周囲とは次元の違う加速力で、4F50秒3-36秒4-12秒4の一番時計を刻んだ。
鞍上の表情も明るい。「すごくいい動きでした。時計的にはいつも動く馬ですが、雰囲気も良く、いい追い切りができたと思いますね」と歯切れがいい。音無師も「いつも動く馬だし、時計は気にしていない。状態はいいですよ」と満足そうにうなずいた。
19年はカーバンクルSとオーシャンSを連勝して臨んだ高松宮記念で15着大敗。「この馬は1回目しか走らないし、間隔をあけた方がいい。ひと叩きはいらないんだ」と師。大一番を見据え、今年はここからの始動を選択した。ハンデ56キロも、実績を考えれば仕方がないところ。「G1に向けて、いい形でつなげられるようにしたい」と目標は明確だ。
前走の京阪杯8着を含め、京都は〈0013〉と結果が出ていない。それでも松若は「荒れた馬場は得意ではないですが、馬の具合の良さでカバーできれば」と力を込める。「あそこまで行ったら勝ちたかった」。半馬身差でビッグタイトルを逃したスプリンターズSの雪辱に燃える人馬。厳しい状況を克服し、胸を張ってG1の舞台へ駒を進める。