【シルクロードS】ジョイフル ブリンカーで開花!30戦目の重賞初挑戦で一気Vだ

 「シルクロードS・G3」(2月2日、京都)

 6歳馬が軌道に乗ってきた。前走のタンザナイトSを、大外一気で鮮やかに差し切ったジョイフル。ブリンカー着用で安定度が増し、出来も充実一途。30戦目でようやくたどり着いた重賞の舞台で、一気にVを狙う。調教中の負傷で騎乗が危ぶまれた川又賢治騎手(22)=栗東・フリー=とのコンビ継続も決定。人馬ともにJRA重賞初制覇へ向けて、ここは力が入る一戦となる。

 6歳にしてようやく本格化した。オープン3戦目の前走でVを決めたジョイフル。今度は重賞突破を狙う。

 圧巻の勝ちっぷりだった。逃げ、先行馬が幅を利かせた昨年末の阪神開催。逃げ込みを図る重賞ウイナーの勝ちパターンかに思えたが、それを大外から一気に差し切った。「極端に前めの内で運んだ馬が残る馬場。厳しいと思ったけど、まくっていく勢いがすごかった。ハンデ戦だったとはいえ、いい勝ち方でしたね」。吉村師も驚きの表情で振り返る。

 ムラのある成績から、堅実駆けへと様変わりした。転機は6走前の朱雀Sだ。「その前に乗ったミルコ(デムーロ)がブリンカーを着けた方がいい、と。そこから3戦目で勝って、かみ合いだした。効果が大きい」。ブリンカー着用後は5、2、1、5、3、1と見違えるよう。成長力に加えて「馬体が充実しているし、6歳でも元気いっぱい」とトレーナーは出来の良さに胸を張る。

 3勝クラス、オープンでVに導き、5戦連続で騎乗中の川又が、2週前の調教で落馬し左手首を骨折。レースを2週間休むなどコンビ継続が危ぶまれたが、火曜はジョイフルの坂路調教に騎乗。「痛みもないし問題ない」と志願し、自身にとっての重賞初制覇へ意気込む。「前走がいい勝ち方。重めの馬場も合うし、重賞でも楽しみがある」。こう言って鞍上が期待を込めれば、「いい結果を出してG1に向かいたい」と指揮官もうなずく。充実一途の6歳馬。勢いは止まらない。

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