さらば、リーゼントロック-DeNA2軍監督の三浦大輔オーナー駆けつけ“引退式”

三浦大輔オーナー(右から2人目)も駆けつけ、矢作師(右から3人目)ら厩舎関係者とリーゼントロックの“引退式”を行った=滋賀県の栗東トレセン
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 プロ野球DeNAの三浦大輔2軍監督(45)が所有するリーゼントロック(牡8歳、栗東・矢作芳人厩舎)の“引退式”が12日、滋賀県栗東トレセンの厩舎内で行われた。オーナーも駆けつけ、矢作師ら厩舎関係者と記念撮影を行い、「本当によく頑張ってくれました」と、愛馬の労をねぎらった。

 決して、順風満帆な競走生活ではなかった。3歳時の京都新聞杯ではレース中に左後肢を骨折し、競走中止。そのまま予後不良になってもおかしくないほどの重症だった。

 「矢作先生から電話があって…。頭の中がグルグルと回りました。一瞬で決断しなければならない。自分のひと言で安楽死にもなる。けど、命だけは助かってほしいと思いました。とにかく生きていてほしい、と」

 緊急手術に踏み切り、無事に成功。約1年2カ月もの長期休養を経て、競走馬として復帰した。ボルトが6本残った状態だったが、関係者の奮闘と愛馬の不屈の闘志で、その後4勝を挙げ、昨年末には交流G1でもある東京大賞典(8着)にも駒を進めた。全50戦6勝。約6年間の競走馬生活だった。

 「ロックも頑張ってくれたし、矢作先生、厩舎スタッフ、JRAの獣医さん、職員さん、いろんな方が頑張ってくれた。本当に感謝しかないですね。オープンまで行ってくれて、G1にも出させてもらって…。夢を見させてもらいました」

 野球と競馬。一見、全く異なる2つの競技だが、三浦オーナーにとっては共通点も多いという。「マウンドでは一人だけど、そこに立つまでにいろんな人に支えてもらっていますから」。1頭の競走馬も生産、育成、レースなど多くの人が携わる。「野球ファンと競馬ファンが交流を持てればいい」。自身がそのきっかけになれれば-。そんな思いもあり、馬主としてのキャリアをスタートさせた。

 引退後は乗馬になるリーゼントロックだが、1歳になるゴールドシップ産駒の弟が、また新たな夢をつないでいく。芦毛で現在、約536キロもある大型馬。「かなりの立派な体なんですが、バランスがいいので期待しています。競馬場で走るのを楽しみにしていますよ」と胸を躍らせる。

 「僕が頑張れる一つの要因でもありますね。人と人、馬と馬、人と馬のつながりを大事に、これからも(馬主を)続けていきたい」。競馬をこよなく愛する野球人として、これからも愛馬とともに走り続けていく。

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