A・オブライエン厩舎の手腕に思う“本当に強い馬”

 「魁!海外馬券塾」(13日)

 今年の世界の競馬を振り返ると、芝の中距離G1には、ほとんどマジカルかマジックワンドが出走していた印象を受ける。マジカルは9戦してG1を3勝、マジックワンドは前半は欧州、米国、ドバイを転戦し、秋には豪州へ渡った。コックスプレート4着から中9日で芝3200メートルのメルボルンCを走り、さらに中3日で出走したマッキノンSを制したのが今年の11戦目だった。

 一戦ごとの消耗が大きいはずのG1を、これほどの間隔で出走させ好成績を挙げるA・オブライエン厩舎の手腕には感嘆するばかりだ。アイルランドの自厩舎だけでなく、遠征先でも短期間に詰めて使うノウハウを持っている。

 近年、日本のトップクラスの馬が間隔をあけてレースに使う傾向が目立つが、観戦する立場からすると、スターホースを見る機会は多いほどうれしい。レースに出て来ない馬は、そもそもファンになりようがない。2歳から古馬まで、主要なレースにコンスタントに出走し、時には海外遠征をしてそこでも好成績を挙げられる馬こそが本当に強い馬、ファンが見たい馬だと思う。そんな馬が評価され、血をつないでいくのが、競馬の望ましい姿ではないだろうか。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)

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