【武蔵野S】ワンダーリーデル重賞初V 亡き祖父トップガンが“後押し”
「武蔵野S・G3」(9日、東京)
先行馬が次々と脱落していくなか、外から末脚がさく裂。中団やや後方で脚をためたワンダーリーデルが、最速タイの上がりで差し切り、初の重賞タイトルを手に入れた。
前半3F通過は34秒7。重賞ではやや速い程度だが、人気馬が前掛かりだったことで、時計以上に前の馬には厳しい展開となった。「強かったですね。いいポジションが取れたんで、思った以上にいい感じではじけてくれた」と横山典はしてやったりの表情だ。
「死んだ馬の一族は走る」-。マヤノトップガンが3日に老衰で死んだ。この競走で唯一、同馬の血を引く(母の父)のがこの馬だ。安田翔師は「報道を聞いたとき、真っ先に意識しました。でも、口に出したらいけない気がして…。後押ししてくれたんだろうと思います」と話した。
「千八になったからって、駄目って感じはしない。楽しみ?そうだね」とは鞍上。しかし、ずっと1200~1600メートルを使ってきた馬とあって、メインターゲットは来年のフェブラリーS。指揮官は、権利を得たチャンピオンズC(12月1日・中京)には「状態を見てオーナーと相談」と慎重な構えを見せている。