京王杯2歳S制したタイセイビジョンは朝日杯FSへ(9日・POGブログ西)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお贈りするPOG情報。すでにデビューしてクラシック戦線を見据える良血馬から、これからのデビューに向けて準備を進める若駒まで、東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 2日の京都未勝利戦(ダート1200m)は、砂の名牝ラブミーチャンの子ラブミーレディー(牝、栗東・宮)が逃げ切りV。師は「ダートで期待通りの走りを見せてくれた。追いだしてからの反応も良かった」と笑顔で振り返る。7着に敗れた8月の札幌新馬戦については「はっきりとは言い切れないが、いくらかソエを気にしていたし、芝も合わなかったかもしれない」と敗因を分析。今後はダートを主戦場にしていく予定で、次走については「兵庫ジュニアグランプリ(27日・園田、ダート1400m)に登録する。選出をされなかったら、自己条件戦のダート短距離戦になると思う」と話した。

 1番人気の小倉2歳Sで5着に敗れたカイルアコナ(牝、栗東・高橋忠)が、日曜福島10R・福島2歳Sで復帰する。前走を振り返って、師は「新馬戦の勝ちっぷりは良かったが、その後の良化度合いにやや物足りなさがあった。それに当日は道悪馬場でもあったからね」と冷静に分析。その後は放牧に出して成長を促し、10月17日に栗東へ帰厩。7日の最終追い切りは吉田隼Jがまたがり、栗東CWで4F51秒9-12秒3をマークした。「それほどカイ食いがいい馬ではなく、長距離輸送を考慮した調整ではあったが、鞍上は『もう一段ギアがありそう』と。前走よりも肉づきが良くなっていい状態にある。小倉と似た舞台の福島なら」と巻き返しへ向けて力を込めた。

 次週はクラシックへ向けて重要な一戦、東スポ杯2歳S(16日・東京、芝1800m)が行われる。13年の勝ち馬イスラボニータは皐月賞を勝ち、17年の勝ち馬ワグネリアンはダービー馬に。今年も来春をにぎわせる馬が出てくるか注目したい。出走予定馬のなかから2頭の1週前の様子をお伝えしたい。

 まずはゼンノジャスタ(牡、栗東・浅見)から。左回りに限れば2戦2勝。前走は東京へ遠征したが、中団追走から上がり34秒3の末脚で抜け出し、1番人気モーベットの猛追を振り切った。田中健Jは「直線で抜け出してからフラフラしたり、頭を上げたりする面はありましたが、それでも最後までしっかりと伸びていました。強い内容だったと思います」と、勝ちっぷりに大きな可能性を感じている様子。1週前追い切りは栗東坂路で4F59秒6-13秒7をマーク。目立つ時計ではないが、本追い切りは日曜に行うのが浅見厩舎のスタイル。調整は順調だ。レースへ向けて、浅見助手は「初めての距離になるし、メンバーもさらに強くなるが、どこまで通用するか楽しみ」と前を向いた。

 11年にディープブリランテで制した矢作厩舎はキャリア2戦目のコントレイル(牡)を送り込む。阪神新馬戦は好位追走から4角で軽く促すと、瞬時に加速。メンバー最速の上がり33秒5の末脚で快勝した。金羅助手は「追い切り2本で臨みましたが、文句のない強い勝ち方をしてくれました」と能力の高さを再認識。意気込みを聞くと「左回り、初の長距離輸送と課題はありますが、能力で克服してくれると思っています。大きなフットワークで東京コースも合っていると思います」と重賞Vへ期待を寄せた。

 京王杯2歳Sを制したタイセイビジョン(牡、栗東・西村)は朝日杯FS(12月15日・阪神、芝1600m)へ。鞍上は調整中。2日の東京新馬戦(ダート1600m)を5馬身差で制したアメリカンベイビー(牡、栗東・庄野)は、M・デムーロでカトレア賞(23日・東京、ダート1600m)を予定。同レースにはプラタナス賞2着のセラン(牝、栗東・松永幹)も横山典で参戦を予定している。(馬三郎栗東支局・塩手)

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