【エ女王杯】クロノジェネシス気配満点 樫の女王との再戦へワクワク

 「エリザベス女王杯・G1」(10日、京都)

 秋華賞で待望の1冠を手にしたクロノジェネシスは文句なしの仕上がりを見せた。さらに成長した姿で、最大の同期ライバル・ラヴズオンリーユーに立ち向かう。

 気合、肉体、反応-その全てが前走とは雲泥の差だ。秋華賞でG1初制覇を飾ったクロノジェネシスが6日、北村友を背に栗東CWで満点デモを敢行した。

 ヴィッセン(8歳2勝クラス)を1秒4追走する形。直線は内に潜り込み、最後に軽く合図を送っただけでグンと加速。首差だけ抜けた。全体(6F)こそ85秒5だが、ラスト1Fは11秒6の好タイム。十分評価できる内容だ。

 「いいっすね」。引き揚げて来るなり、笑顔の鞍上が斉藤崇師に第一声を投げ掛けた。秋華賞の前は落ち着き過ぎて、なかなか前の馬を抜こうとせず気合不足にも映った。今回はまるで違う。「スパーンと行きましたね。競馬でも道中リラックスして走れれば、さらにいいパフォーマンスを出せると思います」と確かな上昇気配をつかみ取った。

 それを受けた指揮官も「躍動感がある、いい動きでしたね。前走後、幸い大きなダメージはありませんでしたし、順調に来られて何よりです。体の使い方や息遣いなど、前回より上向いていると思います」と状態の良さに胸を張った。

 今回は古馬との初対戦にもなるが、最大のライバルは同世代のオークス馬だ。「クロノジェネシスもG1を勝ちましたし、再戦できるのを楽しみに思います」。春とは全てが違うという自負が、主戦にはある。オークス馬&古馬を撃破し、真の女王の座をつかむ。

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