【キーンランドC】ダノンスマッシュVでG1獲り加速 禁止薬物騒動のモヤモヤ払拭

 「キーンランドC・G3」(25日、札幌)

 スプリンターが集結した一戦はダノンスマッシュが快勝。好スタートから中団に控えると、直線では力強く伸びて抜け出し、1番人気に応えた。2着には2番人気のタワーオブロンドン、3着は3番人気のリナーテが入り、順当な結果に終わった。

 最後にグイッとひと伸び-。昨年2着&函館スプリントS除外のうっぷんを晴らし、ダノンスマッシュが鮮やかに差し切った。

 初コンビの川田も納得の快勝劇だ。「前が結構速かったことで、リズム良く追走できたんじゃないかと思います。4コーナーで外に張り出され、競馬としては苦しい形になったが、それでもつかまえてくれるんですからね。やはり能力があると再確認できました」とうなずいた。

 自身はこの勝利でクイーンS(ミッキーチャーム)、先週の札幌記念(ブラストワンピース)に続き札幌重賞3勝目。「素晴らしい馬に乗せていただいたことに尽きますね」と感謝を口にした。

 函館スプリントSでは、禁止薬物問題の影響を受けて直前で競走除外に。ローテ変更も余儀なくされたが、そんなモヤモヤも吹き飛す強い勝ちっぷり。父は国内外の短距離G1に6勝したロードカナロア。父も管理した安田隆師は「一段と成長して、腰がしっかりした。カナロアも3歳の頃は緩くて、競馬を使いながら良くなってきた」と懐かしそうに目を細めた。

 父が初G1となったスプリンターズS(12年)を制したのは4歳の秋。4歳の夏に3つ目の重賞を手にした息子が、父の歩んだ道をたどろうとしている。トレーナーは「次が楽しみ。スプリンターズS(9月29日・中山)へ」と断言。G1制覇へ、一気に視界が広がった。

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