【エルムS】モズアトラクション重賞初制覇 最速タイ末脚で先行馬ナデ斬り
「エルムS・G3」(11日、札幌)
北海道シリーズ2戦の経験を糧に、モズアトラクションが重賞の舞台で躍動した。
戦前の予想通り、激化した主導権争い。ドリームキラリが制すも、直後にリアンヴェリテ、マルターズアポジー、タイムフライヤーが続き、前半5F58秒5という芝並みの激流に。後方を進んだ勝ち馬にとっては、絶好とも言える展開だった。
3コーナーから内をスルスルと進出。「追い上げる脚が良かったし、うまく内をさばけた」と藤岡康。ロスなく迎えた直線。最速タイの末脚を繰り出すと、一気に先頭へ躍り出て、最後は1馬身半差をつけた。
3走前からコンビを組む鞍上は「状態はすごくいいと感じていた。前走で確認したことを踏まえて、前にいる強い馬を何とかつかまえたいと思っていた。能力はすごくいいものを持ってます」と声を弾ませた。
松下師は「続けて騎乗して、使える脚を分かってくれているのが良かった」と安どの表情。レース前に知ったエルムの花言葉『信頼』。「(ジョッキーが)馬を信頼して乗ってくれたと思います」と満足げにうなずいた。
「賞金を上積みできたのは大きい」と同師。馬の状態次第ではシリウスS(9月28日・阪神)への出走をにらみつつ、秋の大舞台を目指す。