【フローラS】ウィクトーリア豪脚発揮 厩舎ゆかりの血統で重賞V

 「フローラS・G2」(21日、東京)

 ピンチをチャンスに変えた価値あるVだ。眠っていた鮮烈な末脚がさく裂。ウィクトーリアが本番へ向けて新境地を開いた。

 初コンビだったが、戸崎圭の落ち着いた手綱さばきも光った。陣営は戦前、実績のある“逃げ宣言”を出していたが、まさかの出負け。隣の馬に接触されるシーンもあったが、慌てることなく中団のインで脚をためて直線へ。残り300メートル過ぎで、進路をあいた外に切り替えると、そこから一気に脚を伸ばし、メンバー最速となる上がり3F33秒2の豪脚で、レースレコードタイをマークした。

 現役12人目となる、JRA重賞50勝目を決めた鞍上は「作戦は逃げる形だったのですが出遅れてしまって…。それでも最後はすごい伸びでした。良血馬だし、さらなる成長を期待したいですね」と汗を拭いながら安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 母は08年の秋華賞馬ブラックエンブレム。母も管理した小島師は感無量の表情だ。「どの馬も同じように思っているけど、やっぱりこの血統は勝った時の喜びが違う」と目を細めた。14年札幌2歳Sを制した異父兄ブライトエンブレムに続く、産駒2頭目の重賞ウイナー誕生に「この血統らしく、本当に良くなるのは秋になってからだね。今は能力だけで走っている」と底知れない素質を評価した。

 オークス(5月19日・東京)参戦は「前走後も疲れが出たので、様子を見てから」と明言こそ避けたが、「戸崎に(二四の)距離が持つかを聞いたら“持たすしかない”と言ってたよ」とニヤリ。桜花賞馬不在(NHKマイルC参戦)で混戦とする樫ロード。女王候補の筆頭として、大一番に乗り込む心構えはできている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス