【ボート】宮島マスターズチャンピオンカウントダウンコラム5
「マスターズチャンピオン・PG1」(16日開幕、宮島)
決して派手さはないが、玄人受けする職人肌。吉川昭男には“いぶし銀”の魅力がある。昨年から出場資格を得て、2年連続の出場。この大会にふさわしい選手の1人と言える。
2017年には124勝をマークして、最多勝利選手にも輝いている。目の前のレースに集中してコツコツと積み上げてきた吉川が今年に入って好調モードに入っている。
1月の戸田では低調機に大苦戦しながらもギリギリで優勝戦進出。優勝戦には「最近当たっている整備でいく」とリング交換が功を奏して準Vとなった。2月の芦屋(男女W優勝戦)では通算2000勝に到達して、そのまま優勝を果たした。そして3月には地元のびわこで初めてのG2タイトルを獲得。注目を浴びる存在となっている。
常々、「味のあるレースをお見せできるように頑張る」と語っている。進入はスロー水域が中心で、コースは貪欲に取りに行く。熟練の技、そして進入での駆け引きでも盛り上げてくれそうだ。
泣かせるコメントも魅力の一つ。びわこG2優勝インタビューでは「涙はG1を獲るまでとっておきます」と口にした。レース面でも調整面でも手腕を発揮する吉川が、マスターズチャピオンの舞台での“男泣き”を現実のものとする。