柴田師「長いようで短かった」 55年の競馬人生に幕

 ダービージョッキーの柴田政人調教師(70)も今週がラストウイーク。万感の思いを胸に、最後の勝負に挑む。

 来年開催される東京オリンピック。柴田師は前回の東京五輪と同じ64年、競馬の世界へ足を踏み入れた。「東京オリンピックの年に入って、来年再び、東京でオリンピックが行われる。長いようで短かったね。この世界には、本当にお世話になりました」と遠くを見つめる。

 67年に騎手としてデビュー。19回目の挑戦で勝ち取った93年ダービー(ウイニングチケット)を筆頭に、数々の名馬で大レースを制した。さらに、海外へも積極的に乗りに行った。「世界各地の競馬へ行ったね。(エプソムダービー9勝など、英国の名手)レスター・ピゴットと一緒に撮った写真は、今でも大事にしているよ」と懐かしむ。海外遠征が当たり前の今とは違い、当時は苦労の連続だったが、それもいい思い出のようだ。

 96年に調教師へ転身したが、ついに重賞タイトルとは無縁だったように、騎手時代とは違った意味で苦労の連続だった。とはいえ、頭の中は変わらず、馬のことしかなかった。「これまでは常に馬の心配ばかりしてたからね。違う立場になって競馬を見るのは、どんな感覚なんだろうね」と静かにほほ笑んだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

競馬・レース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(競馬・レース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス