先週終了時点で２０５勝をマークし、開催残り３日を待たずして年間リーディングを確定（２位のＭ・デムーロに５５勝差）させたルメール。次なるターゲットは０５年に武豊が記録した年間最多勝利記録（２１２勝）だ。

　今年１月、ＪＲＡ賞授賞式に登壇した名手は、「フランスを去る時には忘れていた、競馬に乗ることの素晴らしさ、楽しさを日本の皆さんがよみがえらせてくれました」と、感謝の気持ちを込めたメッセージを送った。１６年は１８６勝を挙げたが、戸崎圭に１勝及ばずの２位。昨年は１９９勝で大台にこそ届かなかったものの、フランス時代を含めて初のリーディングを獲得した。自身にとって、大好きな日本で頂点に輝く喜びは大きかった。

　「苦しい時もありましたが、日本に来て本当に良かったです」と、感慨深げに初来日からの日々を振り返る。記録更新まであと８勝。今のルメールにとって、決して不可能な数字ではない。