香港の“大物”ワーザーが宝塚記念参戦を歓迎
「魁!海外馬券塾」(13日)
来週末の宝塚記念に、海外から大物が参戦する。17年の香港ゴールドCなど、香港G1・3勝を誇るワーザーだ。近年のジャパンCに出走したどの馬よりも実績上位といえる存在で、久しぶりに海外の超一流の中距離馬が日本で走ることになる。
地元香港でワーザーを負かすのは容易ではない。これまでに延べ7頭の日本馬が遠征して対戦しているが、先着できたのは昨年のクイーンエリザベス2世Cを勝ったネオリアリズム1頭だけだ。
本命候補にもなり得るワーザーだが、2月のレースで鼻出血を発症して休養を挟み、3日のG3をひと叩き(6着)した臨戦過程は理想的とは言えない。実力を発揮できる状態にあるか、来日後の調整過程には要注目だ。キャリアでの最高のパフォーマンスは4馬身半差の独走を演じた2年前のクイーンエリザベス2世Cだが、水を含んだ重たい馬場だった。馬場が渋れば間違いなくチャンスは増す。
日本競馬にも詳しい香港人の馬主に聞いたところ、ワーザーの実力と宝塚記念のメンバーを考えれば、チャンスは十分にあるとの評価だった。初夏のグランプリに彩りを加える外国馬の参戦を心から歓迎したい。(海外競馬コーディネーター・田中敬太)