英国ダービー1番人気サクソンウォリアーの敵は“身内”にいる!?
「魁!海外馬券塾」(23日)
英国ダービー1番人気のディープインパクト産駒サクソンウォリアーを管理するA・オブライエン師の厩舎は、アイルランド南部のティペラリー郡にある。首都ダブリンから車で2時間を要する田舎だ。
日々の調教は基本的に坂路2本で決して珍しい調教内容ではないが、そのペースが速い。2本目は毎日200メートル=13秒ほどのタイムを出していると聞いた。毎日、軽めの追い切りをしているようなものだ。これを休みなく週に7回。ファウンドやハイランドリールのような連戦に耐え抜くタフな馬はこうして鍛えられている。
馬の層は世界一といえるほど厚く、英国ダービーのようなG1でさえ4~5頭出しは当然だ。去年は6頭出走させたうち下から2番目の人気順だったウイングスオブイーグルスがダービー馬となった。サクソンウォリアーのライバルは身内にいるかもしれない。
秀でた競走成績をあげた牡馬の多くは3歳で引退し、厩舎からほど近いクールモアスタッドで種牡馬入りする。サクソンウォリアーも既にこの道を歩むことが決まっている。将来日本馬が欧州に挑んだ時に、そこに立ちはだかるのはディープインパクトの孫という可能性もありそうだ。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)