ドバイターフは例年を上回るハイレベルな争いに
昨年の英国ダービーで直線半ばまで最後方にいながら、勝ち馬の後を追うように鋭く伸びて5着に入った馬がベンバトルだった。必ずG1戦線をにぎわすレベルに出世すると思っていたが、その予想を超えるほどの充実のシーズンを迎えている。
今年初戦となった1月のシングスピールS・UAE・G3では掛かり気味に先行し、直線では楽に後続を振り切って2馬身差の快勝。次戦のアルラシディヤ・同G2では馬の後ろで我慢を利かせると、鞍上のゴーサインに瞬時に反応して一気に他馬を突き放して4馬身差の圧勝を演じた。
メイダン競馬場芝1800メートルの重賞を連勝したことで、今シーズンの大目標は当然、同舞台で争われるドバイターフということになる。ブックメーカー各社はこの馬に3~5倍の単勝オッズをつけて1番人気に推している。
ターフは過去4年のうち3回を日本馬が制しており、今年も過去2年の勝ち馬リアルスティール、ヴィブロスにネオリアリズムが加わる強力布陣で臨む見込みだ。昨年の香港C勝ち馬タイムワープも参戦の可能性があるらしく、例年を上回るハイレベルの争いが見られることになりそうだ。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)