ヒヤシンスS優勝馬 今年こそケンタッキーダービー挑戦を
「魁!海外馬券塾」(10日)
ケンタッキーダービー・米G1への日本馬の参戦を促す目的で昨年から始まったシリーズ。ヒヤシンスS(2月18日・東京)の勝ち馬に最大のポイントが与えられるようになっており、陣営が希望すればケンタッキーダービーの出走権が与えられる。
昨年、この権利を使って日本から参戦した馬はいなかった。主催者には失望の結果だったのではないか。同じ状況が続けばシリーズを続ける意味はないと判断されても仕方ない。今年はぜひヒヤシンスS勝ち馬の米国挑戦を見たいと思う。
一昨年のケンタッキーダービーに挑んだラニはUAEダービーからの参戦だったが、精神の強靱(きょうじん)さにおいては規格外の馬だったからこそ実現できたルートで、普通の3歳馬に日本→ドバイ→米国への輸送は勧めにくい。
米国内で1戦叩いてダービーに臨むのがより堅実な案だろう。サンタアニタダービー・米G1(4月7日・サンタアニタ、ダート1800メートル)の主催者が日本馬の受け入れに前向きと聞いている。
正直ケンタッキーダービーは極めて高い壁だ。日本馬が数年のうちに勝つ場面はなかなか想像しづらいが、挑むことなしに崩れる壁などない。夢を追う馬と陣営の挑戦を応援したい。(海外遠征コーディネーター・田中敬太)