【マイルCS】ウインガニオン G1初挑戦もマイル戦なら勝機あり 体質強化で急成長

 「マイルCS・G1」(19日、京都)

 傑出馬不在の大混戦。今年になって急激に力をつけてきたウインガニオンにも勝機はありそうだ。G1初挑戦ながら、全8勝のうち5勝を挙げるマイルの舞台。同型の存在がポイントになるが、陣営は柔軟な姿勢で臨む構えだ。1週前リハでは栗東坂路で自己ベストをマークするなど文句なしの仕上げ。展開次第では粘って粘って、そのままのシーンも十分ありそうだ。

 5歳の春、素質を一気に開花させたウインガニオン。初の大舞台にも、陣営は意欲を持って臨む。

 4月の谷川岳Sを12番人気で逃げ切ると、続くパラダイスSも鮮やかな逃走V。さらに重賞初挑戦となった中京記念では、2番手追走から直線抜け出す正攻法の競馬で、初のタイトルをもぎ取った。

 グランシルクと同点でサマーマイル王者を分け合った活躍に、西園師は「力をつけているのがはっきりと分かる。馬体がデビュー時は440キロ台だったのが、いまは490キロ台にまで成長しているからね。体質がしっかりしてきたのが大きい」と笑みをこぼす。

 前走の関屋記念でも2番手からの競馬で2着を確保。その後はここを目標にリフレッシュ。前走後の初時計をマークしたのが10月9日。指揮官の「悔いのない仕上げを」の言葉通り、それから1カ月以上、栗東坂路で入念に乗り込まれてきた。9日の1週前リハでは同坂路で4F50秒8-12秒6の自己ベストを計時。回転の速いフットワークでスピード感満点。馬体もすっきりとしており、既に臨戦態勢は整っている。

 「これだけのタイムが出たことにビックリだね。よほど調子がいいのだろう。メンバーは一気に強くなるが、得意のマイル戦なら、という気持ちもある」とトレーナーの声も弾む。前走で後塵を拝した同型マルターズアポジーも参戦するが、デビュー24戦目で迎える初の大舞台に、「逃げにはこだわらないが、同型馬の動きを見ながらになりそう」と柔軟な姿勢で一発を狙う。

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