【函館2歳S】アリア世代初の重賞Vへ闘魂注入 格上3歳馬あおった

 「函館2歳ステークス・G3」(23日、函館)

 連勝での函館2歳チャンプを目指すアリアは19日、丸山を背に函館Wで併せ馬。併走馬メローブリーズ(3歳1000万下)の2馬身後方から差を詰めて3コーナーあたりでは直後に取りつく。直線では内に入れ、馬なりのまま、きっちりと併入。5F69秒2-39秒7-12秒4のタイムで、格上をあおる軽快なアクションを披露した。

 「乗っていてすごい感じはしないんですよ。ハミを取らずにフワフワしてる。でも、いい意味で気持ちが抜けているという感じ」。デビュー前と同様に追い切りでの丸山のジャッジは高くなかった。それでも沖師は「いい感じで来ていますよ」とうなずく。

 実戦を使って必要以上にテンションが上がらなかったのは収穫。一方で師が気になったのは「少しズブさを見せている」こと。だから追い切りでは追走し、あえてウッドチップをかぶせた。「雰囲気づくりです。追い掛ける形でやる気を起こしたかった」と師。そこに意図があった。

 初戦の内容は期待以上だった。そこを使って馬体の良化度はもくろみ通り。「いらない肉が取れて、いいところに筋肉が付いた感じ」と担当の大久保助手も目を細める。

 現時点では、週末の函館の天気予報は雨。「母がトワイニング産駒なのでダートでもと思っている馬です。時計のかかる馬場はいい」と沖師。がっちりとしたたくましいトモはいかにもパワータイプ。あとは、このひと追いで闘魂注入できれば無傷のG3制覇が視界に入る。

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