【安田記念】全てがアラジンに味方した

 「安田記念・G1」(4日、東京)

 前後半4Fが45秒5-46秒0というほぼイーブンペース。同じロゴタイプが逃げる展開とはいえ、スローだった昨年とは全く違う流れとなった。

 勝ち馬サトノアラジンはメンバー最速の上がり3F33秒5を記録してV。走破時計1分31秒5は、12年ストロングリターンがマークした1分31秒3のレコードタイムに0秒2まで迫る優秀なものだった。絶好の良馬場に加え、直線でごちゃつく他馬を尻目に何のストレスもなく外を伸びることができたのは大きい。

 2着ロゴタイプは強力な同型が不在ということもあり、自分の競馬に徹した。最後はかわされたものの、改めて昨年覇者の力を見せつけた格好。1番人気イスラボニータは4角まで好位置で流れに乗っていたが、直線で前が詰まり、最後は何もできなかった。不完全燃焼の競馬だ。

 新王者アラジンには馬場、展開など全てが味方した感があり、1~9着までが0秒4差以内という結果からも、ちょっとした条件の変化で勝ち馬は変わっただろう。依然として主役は不在。マイル界の混戦ムードはこれからも続いていきそうだ。

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