【安田記念】ジャスタ世界一のド根性V
2014年6月9日
負けるわけにはいかなかった。道中は外からフタをされ、中団馬群の中。終始芝の荒れた部分を走らされたが、直線半ばで馬群を縫うように進出すると、先に抜け出したグランプリボスの内へ。こん身の叱咤(しった)に応え、ゴール寸前でかわし切った。「外に出せていたらもっと楽だったと思う。でも、ああいう競馬ができるのは偉いね」。福永の騎乗停止に伴う代打を見事に務め上げた大ベテランは目尻を下げた。
ドバイで見せた豪脚再び…とはならなかったが、須貝師は1番人気に応えるVにホッとした表情だ。柴田善とはJRA競馬学校騎手課程の第1期生同士。「“同期でG1を獲れたらいいね”と話していた。ヨシトミ君とジャスタウェイを信頼していた」と満足げに振り返った。
血の勢いも最後のひと押しとなったか。これでオークスのヌーヴォレコルト、ダービーのワンアンドオンリーに続き、ハーツクライ産駒はG1・3連勝。「(ワンアンドオンリーの)橋口先生は“ハーツの子は道悪も大丈夫”と言っていた。どういう馬場でも勝たないといけないと思っていた」。指揮官はダービートレーナーの言葉を改めてかみ締めていた。
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