ジップエアが世界初!機内食に昆虫食導入 粉末コオロギ使ったメニュー 早くも注文相次ぐ

 国際線専門の格安航空会社・ZIPAIR(ジップエア)が、国産の食用コオロギを使用した機内食2種類の販売を開始した。国内初の試みで、ジップエアの運営会社・ZIPAIR Tokyoの西田真吾社長(54)は「世界を見てもおそらく初」と話し、世界の航空会社に先駆けて昆虫食が空を飛ぶ。

 メニューはトマトチリバーガー、ペスカトーレの2種類(ともに1500円)。食用コオロギの国内養殖最大手・グリラス製の国産食用コオロギ粉末パウダー「グリラスパウダー」を原料とした。ジップエアの機内食は事前予約制で、成田とシンガポール、バンコク、ロサンゼルス、ホノルルを結ぶ4路線で提供する。

 4日に成田市内で、機内食の試食会が行われた。メニューの開発を担当したジャルロイヤルケータリングのシェフによると、トマトチリバーガーはバンズと肉、トマトソースに、ペスカトーレにはトマトソースにコオロギの粉末パウダーを加えた。

 昆虫食だと知らされなければ気づかないほど、ふつうのハンバーガーやペスカトーレと味は変わらない。「コオロギパウダーを食べた第一印象は、甲殻類の風味に似ていると思ったのでペスカトーレに。コオロギが入っているということで、お客様が敬遠しがちになるという不安もあった。食べやすいハンバーガー、ペスカトーレといった商品を開発した」(担当シェフ)と明かした。

 食品ロスの削減やSDGs(持続可能な開発目標)の推進のため、機内食に昆虫食を導入した。2022年3月ごろに社員からコオロギパウダー使用の提案があったといい、ジャルロイヤルケータリングの小田卓也社長(60)は「ジップエアの西田社長からも、昆虫食の機内食を考えてくれないかという話があった。機内食のメニュー開発は通常半年~1年間かかるが、わずか2~3カ月。夏休みに乗っていただくお客様に提供したかった」と、マッハのスピードでコオロギを使った機内食を開発した。

 ジップエアの西田社長は「日本でも昆虫食の認知は高まっている。米国でも西海岸は、環境への意識が高い。太平洋をはさんだ日本とロサンゼルスに考えを伝え、環境への意識を共感してもらいたい」と期待した。この日から実際に機内食として提供され、早くも7食が注文されたという。飛行機の所有が、わずか4機のジップエア。世界最速で昆虫食の採用に踏み切った。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

関連ニュース

編集者のオススメ記事

サブカル系最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(芸能)

    話題の写真ランキング

    デイリーおすすめアイテム

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス