未曽有の大震災から27年 神戸の商店街が歩む完全復興への道

 阪神淡路大震災の発生から27年目を迎えた今月17日、最も被害の大きな地域の1つだった神戸市長田区の大正筋商店街で、震災復興祈念イベント「ONE HEART」が行われた。

 大正筋商店街では、震災で店舗の9割が全焼。形としては9年後に“復活”を果たしたが、かつてのにぎわいにはほど遠い状態が続いている。さらに近年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、閉店する店も相次いだ。

 そんな中、同商店街では16年ぶりとなった「ONE HEART」には、ミスタータイガース・掛布雅之氏ら、往年の虎戦士がそろい、500人の観客が集結。にぎわいを取り戻した。同商店街理事の廣田恭佑氏は「成長する商店街として、新しくリニューアルしていこうという思いがありました。当日はすごいお客さんでにぎわい、初めて目にする光景でした。これからどんどん成長する商店街として、全国に大正筋商店街をアピールしていきたいです」と、感慨とともに完全復興への意欲を口にした。

 ステージ設営や当日の警備など、運営全般を支援した建設現場施工サービス会社・RCSの岡崎高征社長は、「震災から27年経ったが、あの時の記憶を忘れてはいけない。会場に来ていた小学生や中学生の子どもたちに少しでも防災に関してのメッセージがつながっていけばいいなと思う」とその理由を説明。「そのきっかけになるイベントだったと思う。今後も継続して社会貢献していければと思う」と、来年以降への思いも語った。

 ステージでは、神戸のご当地アイドル・KOBerrieS♪が8年連続の出演で花を添えた。キャプテン・小形優莉は「大切な日に歌わせていただき、本当にありがとうございました。神戸で生まれ育って小さい頃からずっと1・17のことを学校や色んな場所で学んできました。そんな中、先輩メンバーも含め、8年連続でステージに立たせていただけのは本当に光栄ですし、誇りに思います。今後も忘れず、大切に思いを繋いでいきたいです」と感謝を述べた。

(よろず~ニュース編集部)

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