88歳の高木ブーが画家デビュー ドリフメンバー描いた画集出版「長さんも志村も生きてる」

 ザ・ドリフターズ加入から57年、今年3月8日で88歳の「米寿」を迎えた高木ブーが念願の画家デビューを果たす。約30年前からドリフメンバーの絵を描きため、その作品をまとめた「高木ブー画集~ドリフターズとともに~」(税込2970円、ワニ・プラス刊)が21日に発売される。高木は、よろず~ニュースの取材に対して「かけがえのない宝物」とメンバーへの思いを吐露した。

 2004年に亡くなったリーダー・いかりや長介さん、昨年3月に亡くなった志村けんさん、「こぶ茶バンド」としても活動した加藤茶、仲本工事、そして高木。「第5の男」の視線から、歌やコントに興じるメンバーの姿を素朴なタッチで描いた作品が一冊にまとめられた。「絵でドリフターズを残していくのは自分の役割かもしれない」と話す高木に経緯や思いを聞いた。

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 -- 写真ではなく、メンバーを絵に残そうと思われた理由、きっかけは?

 「そもそもは、残そうということではなく、最初は自分の年賀状に『雷様』の絵を描き始めたことがきっかけです。それからドリフターズをモチーフに描き始めたら、どんどん増えていきました」

 --画材や絵を描かれる場所は?

 「僕の絵は特別、誰かに習った訳ではなくて、独学なので、全てマジックです。基本的に絵は自宅で描いてます」

 --絵を描くのはお好きでしたか?

 「元々、工作的なものが好きだったので。娘が小さい頃、よく描いていたのは『おばけのQ太郎』でした。Qちゃんがギターを弾いたり、ドラムをたたいたり、何故か音楽に絡ませた絵が多かったです」

 --なるほど、それはバンドであるドリフターズの描写にもつながりますね。発売を目前に、画集を手にして思われたことは?

 「メンバーも含めて、ドリフターズを応援してくれたファンの皆様にぜひこの画集を見て、思い出して、笑ってほしいです」

 --ブーさんにとって「ドリフ」とはどんな存在ですか。

 「永遠の仲間、戦友、家族…。一言では言い表せませんが、かけがえのない宝物です」

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 高木はドリフのメンバーとして「8時だョ!全員集合」や「ドリフ大爆笑」などで国民的な人気者となり、1990年代後半以降はウクレレ奏者として活躍。今春には自らのウクレレ演奏が日本の中学音楽教科書の副教材に収録された。また、YouTubeで配信中の「【Aloha】高木ブー家を覗いてみよう」(イザワオフィス公式チャンネル内)も好評で、ユーチューバーとして新たな可能性を切り開いた。

 生配信ライブで司会進行を務めるなど、父をサポートする長女・かおるさんは今回の画集について「熱心に集中して描いていました。30センチくらいの人体の人形(フィギュア)まで使って、顔の向きとか、手の向きとか、色々研究していました」と明かし、「見どころはたくさんありますが、父が見たドリフターズのコントの歴史が描かれていて、時々クスッと笑ってしまいます」と感想を語った。

 7月4日には都内で「祝 米寿だョ!全員集合」と題したイベントを開催。本書でインタビュアーを務めたコラムニスト・石原壮一郎氏を相手に、制作裏話から懐かしいドリフの思い出まで語る予定だ。かおるさんは「イベントはおかげ様であっと言う間に満員となってしまいましたが。生で父が人前に出るのは1年5か月ぶりとなります。少しだけミニライブもやります。お客様の前でずーっと歌いたかったので、とても楽しみにしているようです」という。

 「たかぎ」つながりで共演してきた「ももいろクローバーZ」の盟友・高城れには「高木ブーさんにしか描けない歴史とファンタジーがここに詰まってます!ブーさんワールド炸裂!これが、これこそが日本中の笑顔の歴史だっ!!!!」と画集の帯にメッセージを寄せた。高木ブーは「ドリフの魅力を絵で伝えていきたい。そこでは長さんも志村も生きてるしね」と語る。「ブーさんの絵」の中でドリフは永遠に生き続ける。

(デイリースポーツ/よろず~ニュース・北村 泰介)

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