学生が育てたミズクラゲが水族館に里帰り「ちょっと寂しいんですけど…」

 サンシャイン水族館(東京・池袋)に2日、学生に約半年間飼育されたミズクラゲ42匹が“里帰り”した。コロナ禍で学習機会が減少した学生に、水族館の仕事体験を提供する初の試みが結実。東京コミュニケーションアート専門学校で水族館・アクアリストを専攻する新2年生18人が来館し、「海月空感(くらげくうかん)」内のクラゲパノラマ水槽に搬入した。

 名残惜しそうにバケツから流し込んだ。横幅約14メートルの巨大水槽でたゆたうクラゲたちを、水槽最上部から見守った。来館者が引き込まれる幻想的な空間を彩り、半年間の成果が形になった。学生の山田奏海さんは「水槽の美しさに圧倒されて緊張しました。今はほっとしています。クラゲと別れるのは、ちょっと寂しいんですけど」と笑顔を見せた。昨年8月、水族館から提供された水槽、ろ過装置、ポンプを学内に設置。翌月から指導を受けながら、稚クラゲを飼育してきた。「餌のやり方や水槽の掃除など、クラゲは魚とは全く違うんです。知らなかったことが勉強できて、とても刺激になりました」と振り返った。この日はクラゲの搬入に加え、バックヤードの見学を行った。

 学生たちの姿に、飼育スタッフの杉本巧樹さんは「想定していたより大きく育ててくれました。これからも学生たちと一緒に、さまざまなことに取り組んでいきたいです」と目を細めた。今後は、稚クラゲを提供する形を進化させ、学生たちによるクラゲの自家繁殖を目指していくという。(デイリースポーツ・山本鋼平)

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