島田一の介 イチロー氏からギャグのダメ出し!「面白くない。やめた方がいい」

 吉本新喜劇のベテラン島田一の介(68)は米大リーグを引退したイチロー氏と親交がある。イチロー氏はお笑いに厳しく、一の介のギャグに「あれ、面白くないですよ」とダメ出しもしたことがあるほどの仲だ。一の介はウケるまでやると決めたが「ずっとスベって」ばかりで図らずもイチロー氏の正しさを証明することになった。60周年を迎えた新喜劇。支えてきたベテラン俳優の面白さに迫った。

 -一の介さんはイチロー氏と懇意だそうで。

 はい。知り合いは知り合いです。イチローさんが日本に帰ってきた時に、よく練習に行かせてもらいました。もう何年か前のことですけど。

 -どのようにしてお知り合いに。

 新喜劇に中條健一というのがいてるんです。中條君の大学時代の先輩がイチローさんのマネジャーみたいなことをやってるんです。そういう関係で知り合うことができました。イチローさんはオフには帰国して新喜劇を見に来るんですよ。楽屋に来てくれることもあります。新喜劇のギャグをよう知っててね。座員を見つけるとその子のギャグをするんです。「おじゃましまっす~」と僕のギャグもやってくれます。

 -イチロー氏はお笑い好きだそうで。

 そうですね。こんなことがありました。イチローさんが新喜劇を見に来た時に僕が出てまして、「腹立つなぁ!はらたつのりぃ!」ってギャグをやったんです。そしたら終わってから「あれ、面白くないです。やめたほうがいいですよ」って。ものすごいキツいんですよ(爆笑)。イチロー君に言われたらウケるまでやる!やり続けてますけど、でもずっとスベってます。

 -イチロー氏が帰国すると練習の時に球拾いをされていた。

 そうなんです。神戸の総合運動公園です。球拾いをさせてもらいました。でもね、楽しいだけじゃないですよ。ランニングとか全部付き合わされるんですから!階段の上りなんか、くたくたですよ。もう、絶対あかんと思いながらやってます。走る、階段を上る、下りる、全部やらされるんですから。

 -それは付いていけない。

 付いて行けないです。すぐ途中でリタイアです。堪忍してって。こんな老体にむち打ってできません。

 -球拾いは楽しい。

 楽しいかなと思うのはほんま最初だけです。イチローさんがフリーバッティングするでしょ。僕はレフトの守備に入ったんです。彼は左打ちやし、あんまりボールもこおへんとおもたんです。ところがレフトばっかり狙ってくる(笑)。流し打ちばっかりするんです!何でおれのとこばっかり来んねん!引っ張る練習もせんかいって思いますよ。

 -打球の勢いは。

 それはやっぱりすごいです。ボールの落下地点に入ったと思ってもグンと伸びるんです。ボールを後ろにそらすでしょ。そしたら笑ってます。

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