月亭可朝 夫人との出会い(上)歯医者に出入りしていた女性に狙い定めた

 落語家の月亭可朝には何かと破滅的なイメージがつきまとう。酒、女、バクチ、選挙に出ては突拍子も無い公約を掲げて落選。これほど破天荒だと結婚してくれる女性はいるのだろうか…と思ったが、いた。「家族の話は…」と渋る可朝だが、夫人と出会えたことに「恵まれとった。強運やった」と感謝の言葉も。古い記憶をたどると、横山やすしさんの気遣いエピソードも飛び出した。【上】【下】で。以下は【上】。

 -夫人とはどのようにして出会った

 歯医者や。女の先生で、その先生がかわいがってた近所の女性がおったんや。それが嫁はんになったんやけど。先生の仕事が終わる頃に歯医者に行って、嫁はんに会えるように考えたんや。先生は「あの男は芸人やから相手にしたらあかんで」と言ってたらしい。後で嫁はんに聞いたんやけど。嫁はんはわしが気に入った女やねん。だれよりも気に入った女を嫁にもらった。嘘のない、気の強い、はっきりした女や。

 -色んな思い出がある

 わしがバクチをようやってる時に、やくざが家に取り立てに来よったんや。「可朝、出てこい!」いうてな。カネないから出て行けへんかってん。ほんなら嫁はんが「お父さん、出てこい言うてるじゃないの。行きなさい」。「そんな、お前…」言うとったんや。カネないし、出て行ったらカネいるし。あれへんし、怖いし、やくざやし。ほんなら嫁はんが出て行きよったんや。

 -大丈夫だったんですか

 表から嫁はんの声が聞こえんねん。「なにい!あんたらやくざ?!」って。「やくざやったら、もうちょっとかっこのええやくざ来てもうてくれ!こんなしょうもないやくざ来てもろてもおもろないわ!」言うてな。嫁はん言うとるわけや。ほんならやくざが2人、門にしょんべんかけて帰りよった。

 -奧さん、強いですね

 「お前、怖ないんか」て聞いたんや。「そら怖いわ。あんたが逃げて引っ込んでるから!子供いるし、わたしが出えへんかったらだれも出えへんやないの!」いうて嫁はん怒りよったんや。そのくらい気が強いねん。学校で子供がいじめられたとか聞いたらすぐに飛んで行った。負けん気が強いのか、まっすぐや。

 -師匠のお子さんは落語家には

 嫁はんが芸人嫌いやねん。子供もなりたいとは言わんかった。でも娘はおもろいで。上沼恵美子よりおもろい。昔、娘が高校生のころに横山やすしと笑いの勝負がしたいから会わせてくれと。わしは「負けるなよ」言いながら会わしたんや。やすしが会うなり「お前ら、男ができてもオ●●さしたらあかんぞ。さしたら負けやぞ」って。娘は友達と一緒やってんけど、一気に緊張してしもて返す言葉もあらへん。やすしは賢いから、俺が言わなあかんことを親やから言いにくいから代わりに言うたろっちゅうとこがあるねん。それが分かるねん。言い方を見てたら。

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