【上田まりえ 59】夫のユニホーム姿 いつか子どもに見せてあげたいな

 12日に決勝が行われた第43回社会人野球日本選手権大会にて、夫が所属しているトヨタ自動車硬式野球部が優勝しました!

 数日がたった今でも、最後のアウトを取った瞬間のことを思い出すと胸が熱くなります。一瞬の静寂の後、一気に沸き上がる大歓声。応援席からグラウンドに向かって放たれたカラフルな紙テープ。手を取り合い、全員でその喜びを分かち合う。こちらへ向けて大きく手を振ってくれる夫の笑顔に、そっと心のシャッターを切りました。

 「彼女」だった昨年は、バックネット裏でひっそりと1人で。今年は「妻」として、夫の母と祖母と叔父と家族席で観戦しました。

 中継ぎ投手である夫の登板は、もちろんピンチの場面。背番号21がマウンドに向かって走る姿が目に飛び込んでくると、ブワッと手汗が出てきて、グッと硬直します。横にいた祖母から「しっかりしぃ!」とボンっと背中を叩かれたので、私の緊張はかなりのものだったのでしょう。切り抜けた途端、一気に力が抜けて、体も頭もふわふわとした感覚になりました。「どんなときも命をかけるくらい気持ちを込めて投げている」という夫。たった2球が、何時間にも感じるほど長かった…。

 今回、「家族」の存在というものを強く感じました。選手の家族のみなさんとも顔見知りになり、「今日も応援頑張りましょうね!」と声を掛け合ったり、連絡先を交換して写真やエールを送り合ったり…。夫の上司や同僚の方が、「奥さん、ナイスピッチング!」と私にまで温かい声をかけてくださったり…。夫を通じて広がっていく人の輪。家族や会社の人、みんなで戦っているのが社会人野球です。いろいろな最終目標を持って戦う選手たち。それをサポートし、見守る家族たち。一人一人、それぞれのドラマがあり、チームとなって混ざり合い、試合で絡み合う様を見て、社会人野球の魅力はここにあるのだと実感しました。

 誰だっていつかユニホームを脱ぐ日が来ます。夫のユニホーム姿を子どもに見せてあげたいな。大好きな野球を通して、そんな新しい目標もできた特別な時間となりました。

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