【上田まりえ 48】きゃりーぱみゅぱみゅさんはアマウンサーの“天敵”!?
元アナウンサーとはいえ、どうしてもうまく言えない言葉があります。私の場合は、「熱中症搬送者数」「途中出場」など。「しゃ・し・しゅ・しぇ・しょ」と組み合わせる音によって、きれいな発音ができず、かみやすくなってしまいます。「熱中症搬送者数」も、「熱中症」と「搬送者数」に分けるとそれぞれきちんと発音できるのに、まとめて1つの単語になってしまうと、途端に苦手なものに変身してしまうから不思議です。
人の名前をアナウンスするときには、細心の注意を払います。かむなんて、もってのほか!名前はとっても大事なもの。間違えられたら、誰だって嫌な気持ちになりますよね。が!!ごめんなさい…どうしても、難しいお名前の方が2人いらっしゃいます。
1人目は、メジャーリーガーのヌニェス選手(レッドソックス)。本番前に100本ノックを敢行したのですが…お名前の部分だけ減速してしゃべりました。
2人目は、きゃりーぱみゅぱみゅさん。アナウンサー時代に担当していた音楽番組のナレーション録音では、私史上最高のリテイク数を記録しました。きれいなバラにはトゲがあるように、「ぱみゅ」というかわいらしい音にはトラップがありました。
アナウンス部の片隅で、「もし、きゃりーさんが巨人戦の国歌斉唱にいらっしゃったらどうしよう…」と真剣に議論を交わしている野球中継班の男性アナウンサーたちの姿を見たことがあります。「国歌斉唱は、きゃりーぱみゅぱみゅさんです!!」…想像するだけで、手に汗が…!
ちなみに、滑舌の良しあしはちょっとした体調の変化によっても左右されます。体のむくみや張りも影響してくるなど、“原稿を読む”というのは、実はとっても繊細な作業なんです!先日、ローストビーフ丼を食べていたところ、誤って右ほほを思いっきりかんでしまい、口内炎が2つもできてしまいました。しかも、数日後、2つが1つに巨大化!加えて、現在歯列矯正をしていて歯が動くので、舌の当たる位置や息の通り道をうまくコントロールできずに大苦戦!口内炎も痛いし、歯も痛いし…口内環境と戦いながら、原稿を読み、トークをする毎日です。