週６日生放送をしていると、時間の過ぎ方がとてつもなく早く感じます。濁流に呑まれているかのごとく、目の前のことすら見えなくなる瞬間が多々あり、溺れないようにもがいて、泳いで、必死に息をして、気がついたら陸に打ち上げられ、ホッとしたのも束の間、また波にさらわれて…という繰り返し。実際に溺れたときの息苦しさに似ています。本物のカナヅチである私にとって、恐怖さえ覚えます…。

　新生活が始まって１ヵ月。録画したビデオを再生するように、毎日が過ぎていきます。「起床↓身支度↓ジムでトレーニング↓生放送↓カフェで新聞スクラップや資料整理＆ブログの更新↓帰宅↓シャワー＆歯磨き↓スポーツニュースをチェック↓就寝」と、基本的な流れはこんな感じ。どの工程も仕事のために欠かすことができません。

　寝ているときですら、脳みそを支配しているのは仕事のこと。ありがたいことに、やりたいことを仕事にしている今、やるべきこととやりたいことがすべて一緒になっていて抜きどころがわからないんです。今まではストレス発散になっていた食事の時間も、楽しむためというよりは、健康を維持するためのものになっています。

　友達が少ないこともあいまって、人と食事に行くこともなくなりました。離れて暮らす夫と電話をする時間も取れなくなり、かえって結婚してからの方が、孤独を感じるようになりました。

　時間が欲しいと、最近切実に思います。時間があれば、いろんなことを勉強できるし、トレーニングだってじっくりできる。仕事も、もっと、もっと、やりたい！何もせずボーッとすることだってできるだろうし、夫がいる愛知に帰ったときの滞在時間も長くなるかもしれないし…。「１日が３０時間になればいいのに！」…なぁんて、タラレバを頭の中に巡らせながらも、本当はわかっているんです。時間は作るものだと。

　いつかこの濁流を泳ぎ切り、緑がいっぱいの高原かどこかで、たっぷりと息を吸える日が来るのでしょうか…。日々色濃くなる木々の緑を見ながら思う、そんな５月の始まり。とりあえず、息継ぎの仕方を覚えるために、水泳教室へ通おうかなぁ。いや、本当に溺れちゃうかも…。