【大場久美子 11】私は裸族

 毎朝ダイエットに欠かせない鏡の前のボディーチェック。シャワーを浴びる前に裸の全身を見ながら、さわりながら、つまみながら、むくみや脂肪を確かめます。

 裸で思い出したのですが、小学生の時、読書感想文で『裸の王様』が題材で出題されました。デンマークの童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンの作品だ。

 物語は、洋服が大好きな王様が正直者にしか見えない服をつくる素晴らしい職人がいるという噂(うわさ)をききつけ、早速その者たち(詐欺師)にパレードの洋服を仕立てさせる。

 詐欺師たちは、上等な糸を調達させたが、それらの材料を使わずにエアーアクションで機(はた)を織りつづけた。

 正直者にしか見えない服。どんなすてきな洋服がつくられているか気にはなるが、王様はこわくて自分で作業を見られず、使いの者を派遣した。詐欺師は使いの者に「どうですか?この色合い素敵でしょう」と声をかけたが、使いの者は見えないと言えず「素晴らしい!なんとすてきな織物だ」と答えた。その感想は王様にすぐ伝えられた。

 いよいよパレードの日、王様のお着替えの時間がやってきた。もちろん王様にもまわりの者にも見えるはずがない。出来上がった洋服はエアーなのだから。王様をはじめ、正直ではないことがバレないよう、誇らしげに裸のままパレードに参加したのだ。町の人々も正直者にしか見えない洋服を王様がオーダーしてパレードに着てくることは知っていたので「ブラボー!」と歓声をあげる。ところが、ひとりの子どもが「あー!王様は裸んぼだ!」と声をあげた。すると次々に子どもたちが「王様は裸だ!」と言いだした。そして大人たちも。裸に気づいた王様だったが、やめるにやめられずパレードは続けられた。

 長々とストーリーの話しになってしまいましたが、その時に書いた私の感想文ですが「裸の王様バカじゃない!」の意見が多かった中で私は「大人の見栄や外聞より、早く犯人をつかまえたら?」(笑)でした。

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