セックス・ピストルズ 伝説のライブ映像が200万円超で落札 理由は観客の豪華さ

 世界的ロックバンド、セックス・ピストルズの2本のライブ映像がオークションに出品、1万5000ポンド(約225万円)で落札された。1976年、英マンチェスターのレッサー・フリー・トレード・ホールで開催されたライブの記録映像で、40人ほどという僅かな観客数だったものの、その中には後にマンチェスターの音楽シーンを揺るがす大スターとなる若者達がいた。

 同記録映像について、出品元のオメガ・オークションの広報マイク・ロバーツ氏は、同ライブの現存する唯一の映像で歴史的な価値があると説明、ちなみに観客席には後にザ・スミスのフロントマンとなる17歳の少年スティーブン・モリッシーがおり、その日の夜から多大な影響を受けたと後にNME誌上に綴ってもいる。

 他にもジョイ・ディヴィジョンやニュー・オーダーのバーナード・サムナーやピーター・フックの姿があったそうで、ピーターは以前同ライブについて、衝撃を受け翌日にベースギターを購入したことを告白していた。また後にファクトリー・レコーズや伝説のナイトクラブ、ハシエンダを創立し、マンチェスターの音楽シーンを盛り上げた故トニー・ウィルソンもいたという。

 一方で、ピストルズの方は今月、フロントマンのジョン・ライドンがバンドメンバーをこき下ろすコメントをして話題となっていた。ディズニー制作のダニー・ボイル監督によるテレビドラマ『ピストル』での楽曲使用の件でドラムのポール・クックとギターのスティーヴ・ジョーンズを訴えていたジョン、それに対しポールとスティーヴは1998年にメンバー間で交わされた契約によると、ピストルズの楽曲は過半数が合意となれば使用が可能だと反論していた。

 そして先日、ポールとスティーヴは、バンドメンバー間の契約のもと、ピストルズの資料に関して多数決による取り決めが認められているとの判決が下されたことに関し、その後ジョンが自身のスポークンワードツアー「アイ・クドゥ・ビー・ウロング、アイ・クドゥ・ビー・ライト」の初日にこう話していた。「奴らは本当に欲深く、自己中心的で、最悪な野郎共だ。でも人生そんなもんだ」

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