【山田美保子のミホコは見ていた!】フジテレビ危機のさなかでも「さかがみ家」は止まらない

 相変わらず「ACジャパン」と長尺の番組告知で埋め尽くされているフジテレビのCMタイム。一部の出演者からは同局へのエールの声が上がっているし、同局のバラエティやドラマをこよなく愛する視聴者の皆さんの想いはXで確認できている。それらが制作陣や出演者にストレートに届くことを心から願う。

 私にもチャンネルを必ず合わせるフジテレビの番組がある。2018年10月にスタートした「坂上どうぶつ王国」である。

 これまでにも動物番組は多数あったが、その大半は「かわいい」とか「面白い」映像をまとめたものだったように思う。そこに数字があったからだ。

 が、「坂上どうぶつ王国」の主役は多頭飼いやブリーダー崩壊などにより心を閉ざしてしまったり、人慣れしていなかったりする犬や猫たちだ。地味だと言う人も居れば、同じことの繰り返しという指摘も一部にはあるが「途中で投げ出すことはできない。一生の責任」と覚悟を決めた坂上忍にレギュラー陣とスタッフは懸命に付いて行っている。

 番組が大きく動いたのは、2022年4月、坂上が私財を投げうって設立した大規模な動物保護ハウス「さかがみ家」がオープンしたときではないか。なかでも片平なぎさはファミリーに内緒でショベルカーの運転資格を取得し、建設に貢献している。

 以来、寄付やクラウドファンディングに頼らない自立型の施設にはスタッフも増え、各地で譲渡会やイベントを行ったり、グッズやフードを販売したり、企業とのコラボなども精力的に行っている。2024年4月、「三井アウトレットパーク」内にオープンした動物と人が一緒にのびのびと寛げる「sakagamike cafe」は超人気店である。

 2月1日、坂上の姿は住宅メーカーとのトークセッションにあった。併設された会場では譲渡会も行われ、「さかがみ家」のスタッフで元SKE48の桑原みずきと共に参加。さらに同日、「さかがみ家」のHPで発表されたのは、今春オープンする老犬・老猫ホーム「terra-pa(テラパ)」の詳細だったのである。

 ラテン語で「安住の地」を意味する同施設。千葉県君津市にある古民家を改装し、老犬・老猫ファーストのこだわりぬいた家を“また”坂上は造り、運営していくというのだ。その模様は「坂上どうぶつ王国」で確認することができるだろう。番組の視聴者も、男性タレント部門1位のオフィシャルブログのフォロワーも坂上を応援している。「さかがみ家」は止まらない。

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