元フジテレビ専務取締役で、昨年６月に系列局であるカンテレ（関西テレビ）の社長に就任した大多亮氏が２２日、大阪市内の同局で新年の定例会見を行い、中居正広の女性トラブルについて、記者の質問に時間無制限で応じた。大多氏は専務だった２０２３年６月のトラブル発生直後に当該事案の報告を受け、「非常に重い事案だな、と思いましたし、ある種の衝撃を受けました」と語った。

　物議を醸したフジテレビの会見とは違い、カンテレ側は入場メディアを規制せず、オープンな形で開催され、ＮＨＫ、民放各局、ウェブメディアを含む２７社４７人が参加。カンテレ報道部門の記者も質問した。

　カンテレ報道部の記者は「立場の強い人物が、立場の弱い女性を利用して性接待させたと疑惑の目が向けられている。本当にフジテレビの中で性接待がなかった、と断言できるのか？」と問いかけた。

　大多氏は「私が知る限りでの性接待、上納は聞いたことがない。だけども、今の状況を考えると、調査委員会に今こそ調べてもらうことが、今後のテレビの制作を含めた、一番大切な時期だと思う」と語った。

　一般紙の記者からは「改めて中居氏について「ある種の怒りの感情があったか？」と問われると「まぁそう（受け）取っていただいて結構です」と否定しなかった。

　また「女性に伝えたいことは？」と聞かれ、「体調が少しでも良くなっているのであればそれが一番いいな…、ということと…やっぱり思うのは、もう少し寄り添うのであれば、どういう形があったのか…、彼女のことを思うと、足りていたのか、足りていなかったのか、とすごく感じる」と口にした。

　トレンディードラマを多数手がけ、名物プロデューサーだった大多氏。２２年６月にフジテレビの編成部門の専務取締役に就任していた。