橋下徹氏「政治家は国のため戦うべきと考えてる」櫻井よしこ氏「橋下さんはちょっと極端」

 14日に放送された、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」では、4日に行われた中国軍の軍事演習で弾道ミサイル5発が日本のEEZ内に落下したことを伝えた。万が一、台湾有事が起こった際などの、在留邦人や日本人の国民保護のあり方について議論。この中で元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏とジャーナリストの櫻井よしこ氏が激しく議論した。

 これに関連し、太平洋戦争の終戦直後に旧ソ連から北方領土への侵攻を受けた際に、日本軍が自衛戦闘を行っていたことについても取り上げた。櫻井氏は「国を守るという意識が全国民にあった」と指摘。さらに現在、ロシアのウクライナ侵攻を受けたアンケートで「国を守るために戦えますか?」という質問で日本だけが十数%という極めて低い数字だったことを挙げて「国防をどうするか。みんなが協力しなきゃいけないんだ、みんなが考えなきゃいけないんだということを教えてくれてるような気がします」と今後の教訓にするべきと話した。

 橋下氏は「櫻井さんと僕との国家観の違いがあるとは思うんですが」と切り出すと、「国というものは、国民を守るために総力を挙げる、ある意味手段だと思ってますので。国のために命を捧げるところよりも、国民を守るための国だと思っているので。国民保護のために、反撃力以上に整備してもらいたい」と、国民保護という議論を優先すべきだと述べた。

 名指しされた櫻井氏が「橋下さんね、ここはあなたと私の対立点だとおっしゃるけども。私だって国の一番重要な責任というのは国民の命を守ることだって思ってますよ。あなたそこで無用、無益な対立点をつくる必要はないと思う」と反論した。

 この後、再び橋下氏が「櫻井さん、無用な対立軸をつくるなって言われますけど。あえてこの違いを言わせてもらってるんですが…」と前置きすると、反論しようとする櫻井氏を制して続けた。

 「政治家がね、何故、国民保護のために一生懸命にならないかっていうと、櫻井さんがさっき言われた“国のために全国民協力しなさいよ”って。そういう考え方、これもひとつありますけれども、“逃げたい、生き残りたい”っていう国民の、その自由を認めてあげなきゃいけないと思うんですね。日本の政治家の中で“みんな国のために戦うべきだ。協力すべきだ”という、もしそういう考え方が頭にあるなら、国民を逃がすということに必死にならないと思うんですよ」と、持論を展開した。

 これに櫻井氏が「橋下さんはねえ、ちょっと極端なの。黒か白で。もうちょっと人間の心というものを考えて議論してほしいんですよ」とたしなめた。「私は住民保護は、国民の命を守ることは日本国政府の最大の責任であるっていうことを、ずーと言ってきたしこれまで何かも言ってきています」と改めて反論した。

 最後に橋下氏が「日本全国民が戦うべき、ではないんですね。逃げる自由もあるんですね」と念押しすると、櫻井氏は「当たり前じゃないですか!」と言い切った。

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