服飾評論家・市田ひろみさん死去 90年代に緑茶のCMで人気 90歳、急性呼吸不全
1990年代にサントリーの緑茶のCMに出演した服飾評論家の市田ひろみさんが1日午後5時50分、急性呼吸不全のため、京都市内の病院で死去していたことが7日、分かった。90歳。大阪市出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は弟昌生(まさお)氏。
関係者によれば、市田さんは昨年8月に京都市内の自宅でじゅうたんに足をつまづかせ股関節を骨折。3カ月ほど入院したという。その後、12月からは施設に入り、リハビリに励んでいた。しかし、8月1日の夕方、体調を壊し緊急入院。帰らぬ人となった。入院するまではコラムを書くなど執筆活動を行っており、最後まで頭脳は明晰だったという。
京都府立大国文科卒後、重役秘書として会社勤めをしていたが、大映のニューフェイスに選ばれ、女優となった。1950年に美容師免許を取得。1960年代からテレビ、雑誌などで服飾評論を行うなど活躍し、自身が主宰する京都市内に「市田美容室」もオープンさせた。
お茶の間に認知されたのは、1993年にサントリーの緑茶のCMに出演してから。早口で京都弁でまくし立てるユーモラスなCMが話題となり、情報番組などにも多数出演。京女らしい辛口ながら温かみある語りと、柔和な笑顔で親しまれた。