里見香奈女流四冠 女性初のプロ棋士へ 編入試験に挑戦「静かに見守って」

 将棋の里見香奈女流四冠(30=女流王座・女流王位・女流王将・倉敷藤花)がプロ棋士編入試験を受験することを28日、日本将棋連盟が発表した。終盤の鋭さから「出雲のイナズマ」と呼ばれ、女流タイトル獲得は最多48期。女流棋界の第一人者が、再び女性初のプロ棋士を目指す。

 “女性棋士”誕生の夢を背負い続ける里見女流四冠が、歴史的挑戦を決断した。「日頃よりご尽力いただいております関係者の皆さま、ファンの皆さまには心より感謝申し上げます。全力を尽くしますので、静かに見守っていただけると幸いです」と覚悟を示した。

 里見女流四冠は5月27日に行われた第48期棋王戦予選決勝で古森悠太五段(26)を撃破。公式戦の直近の成績を10勝4敗とし、女性で初めて編入試験の受験資格を獲得したが、受験するか態度を保留していた。悩み抜いた末、24日に受験を申し込み、連盟で受理された。

 編入試験は若手のプロ棋士5人と対局し3勝が必要で、8月から毎月1局ずつ指される。現行制度の受験者は今泉健司五段(48)、折田翔吾四段(32)に続いて3人目で、過去2人はいずれも合格。合格すれば四段となり、フリークラスへ編入する。規定の成績を収めれば、順位戦C級2組での対局も可能で、合格後は女流棋戦にも継続して出場ができる。

 里見女流四冠や西山朋佳女流二冠(27)ら女流棋士と、棋士とでは制度が異なり、棋士への道は“狭き門”とされる。棋士になるには養成機関の奨励会を卒業するか、編入試験合格が条件。里見女流四冠もかつてプロ入りを目指して奨励会に挑戦し、最高段位の三段まで昇段したが、2018年に年齢制限のため退会している。

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