【山田美保子のミホコは見ていた!】局アナ、みんなで辞めれば怖くない?

 今春は、“ラッシュ”と言っても過言ではないほど、アナウンサーの退社が相次いでいる。こんなにもいっきに人気の局アナが辞めていくというのは私の記憶にはなく、ニュースでそれを知るたびに心底、驚いているところだ。

 かつて、退社パターンといえば二つだった。まずは、フリーになっても、ある程度仕事量が見込める人気アナウンサーが、古巣のレギュラー番組を残しながら円満に旅立つというもの。羽鳥慎一や桝太一(共に日本テレビ)、加藤綾子(フジテレビ)らがこれにあたる。

 もう一つは、たいていは広報部や宣伝部なのだが、他部署への異動を機に退社を決めるパターンだ。1997年にフジテレビを退社した岩瀬恵子が第一号ではなかったか。

 なぜ広報や宣伝への異動が多いかというと、他メディアを相手にアナウンサー時代に培ったスキルを活かせるからだろう。実際、新番組の製作発表会の司会を元・局アナの広報ウーマンが担当しているのを見たこともある。

 とはいえ、「こんなはずではない」「自分は喋り手として、もっとやれる」と感じる元アナウンサーが大半なのではないか。

 学生時代から俳優、モデルなど、華やかなキャリアを積んできたうえ、アナウンススクールで専門的な勉強をしてきた。加えて、社会に出る前から独自のネットワークとコネクションをもっていた彼らには驚くほど横の繋がりもある。たとえ局内に相談相手が居なかったとしても、一緒に喋り手を目指し、全国のテレビ局やラジオ局に就職した同学年のアナウンサーたちは驚くほど仲がよく、情報交換に余念がない。そして、スクールの講師をしていた在京局のベテランアナウンサーの中には、全国に散らばった元・教え子たちの相談を積極的に受けている者もいる。

 フリーアナウンサーは飽和状態だという声もあるが、テレビ局やラジオ局で複数のレギュラーをもつことだけが仕事ではないと考えれば、元・局アナたちのセカンドキャリアは、そう暗いものではないと私は見ている。“お手並み”拝見だ。

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