映画評論家・森直人氏「二冠を獲ってほしかった」 「ドライブー」国際長編映画賞受賞も

 第94回米アカデミー賞の授賞式が27日(日本時間28日)、米・ハリウッドのドルビーシアターで開かれ、濱口竜介監督(43)「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞に輝いた。日本映画では2009年の滝田洋二郎監督「おくりびと」以来13年ぶり5度目の快挙。世界最高峰の映画賞での栄冠に、「皆さん、獲りました!ありがとう」と笑顔で喜びを語った。日本映画初受賞が期待された作品賞、監督賞、脚色賞での受賞は逃した。

  ◇  ◇

 大健闘のひとことです。脚色賞との二冠を獲ってほしかったので少し残念です。国際長編映画の中では、クオリティーや話題性、全てにおいて頭2つほど抜けてました。その枠を飛び抜けて王手を掛けまくったので、存在感がありました。

 濱口さんの堂々としたスピーチには感動しました。ほぼ英語で話されていて、世界の舞台にも負けてなかった。アメリカにちゃんとアジャストしてきた姿を見られて良かったです。もう一回アカデミー賞を狙ってほしい。これからも世界的な注目は続くと思いますし、世界の舞台で活躍できるスターであり続けてほしいと思います。

 今回のアカデミー賞は全体的に作品が強くなくて、内容も難しい。「ドライブ-」も含めて全体的にアートハウス系で、ベネチア、カンヌで賞を取った映画ばかりが並んでいた。作品賞は混戦で「ドライブ-」も食い込めそうでしたが…。

 一方、作品賞の「コーダ-」はちょっとベタな、大衆受けする娯楽映画の傑作。直前の前哨戦から存在感が出てきた。下克上的なストーリーで主役を乗っ取りました。脚本レベルではオリジナルからあまり変わっていない「コーダ-」に脚色賞はやりすぎだろと(笑)。本当に空気に負けてしまった気がしてならない。悔しいですね。

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