掛布氏 祈り、伝える 阪神・淡路大震災から27年 85年虎V戦士が復興イベント参加

 1995年の阪神・淡路大震災は17日、発生から27年となった。市民らが兵庫県内各地で開かれた追悼行事に参加、地震発生の午前5時46分に合わせて祈りや黙とうをささげた。阪神OBの掛布雅之氏(66)は、神戸市長田区の大正筋商店街で開催された「第18回神戸震災復興フリーイベント ONE HEART~繋げよう未来へ~」に初参加。日本一を成し遂げた1985年Vメンバーの池田親興氏(62)、中西清起氏(59)、仲田幸司氏(57)とカレーの炊き出しやトークショーを行って被災者に寄り添い、特別な時間を共有した。

 6434人の尊い命が失われた悲劇。当時、大正筋商店街も激震に伴う火災などで大きな被害を受けた。現在の街並みから27年前の悲惨な光景を想像するのは難しいが、まだまだ人々の心には深い傷が刻まれている。

 掛布氏は商店街に設置された特設ステージ上から「27年前の震災を思い出すのは嫌だという方が多いと思いますけど、決して忘れてはいけないことだと思います。我々がきちんとした形で伝えていくことも大切なことだと思います」と被災者の目を見ながら語った。

 他のV戦士たちと長田名物ぼっかけカレーの炊き出しに参加。現役時代の背番号「31」にちなんで310食分を配り、トークショーではタレントの松村邦洋と絶妙なコンビネーションで盛り上げた。

 「街というのは建物が建って復興という形が見えてくる。ただ、そこに人の笑顔や笑い声がなければ、本当の復興とは言えないと思う。まだまだ復興とは言えないかもしれないですけど、これからも心の笑顔を忘れずに」

 新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちを掛け、現在も苦しい日々を送る被災者は多い。27年前に起きた天災を風化させることなく、後世に語り継いでいく。そして、共に苦難を乗り越えていく。

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