中村獅童 音声付きペンライトに「素晴らしい」 初音ミクとのコラボ舞台
歌舞伎俳優・中村獅童とバーチャルシンガー・初音ミクがコラボする「九月南座超歌舞伎」が3日、京都・南座で初日を迎えた。昨年の公演予定はコロナ禍で中止され、2年ぶりとなった南座公演。映像「超歌舞伎の魅力」に始まり、南座で初披露となる歌舞伎舞踊『都染戯場彩(みやこぞめかぶきのいろどり)』、京都が舞台の『御伽草紙戀姿絵(おとぎぞうしこいのすがたえ)』が上演された。
感染対策で発声が禁じられる中、カラフルなペンライトが揺れた。「御伽草子-」は“2人”の口上から幕開き。獅童が感謝のあいさつ後、「今回のペンライトには大向うの声が入っております。皆さん『萬(よろず)屋』できますか?せ~の!」と呼びかけると、客席のいたるところからペンライト発の『萬屋』の音声が響いた。
獅童は「素晴らしいですね。超歌舞伎といえば、お客さま参加型のお芝居でございます。ペンライト、拍手、そして、われわれ演者が一体となってこのお芝居を盛り上げていければ幸いでございます。皆さまの“心の声”をお聞かせくださいませ」と締めた。
初音は「一昨年に引き続き、このたびも歴史ある京都南座への出演がかない、喜びもひとしおです。リアルなご声援をいただくことはかないませんが、応援のほど、よろしくお願い申し上げ奉りまする」と発した。
また、カーテンコールでは、初音が劇中曲「ロミオとシンデレラ」を熱唱。客席が光り輝く中、獅童も「みなさん、心を一つに」と熱く呼びかけ、万雷の拍手の中、幕を閉じた。公演は26日まで。