東京五輪の競技や出場選手にゆかりのある著名人がエールを送る連載「私たち、応援します」の第９回は、東京五輪空手スペシャルアンバサダーを務める女優の是永瞳（２６）が登場します。小中高大と空手一筋で糸東流三段の腕前。大分県高等学校総合体育大会空手道競技で準優勝、全国高校総体に出場経験のある“武道少女”が、今大会から新競技に追加された空手への期待を語り、選手たちへのエールを送ります。

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　東京五輪から空手が新競技に追加されることが決まったのは、上京する少し前のことでした。当時から五輪に何かしらの形で関われればなと思っていたので、東京五輪空手スペシャルアンバサダーに選ばれた時はうれしかった。空手一筋で来て本当に良かったです。

　空手には組手と形があります。私は組手でしたが、形はいない相手にすごく集中する自分との戦い。組手は相手よりポイントを多く取らなくてはいけないので、全く違った魅力があります。

　空手をやっていた時に大会で会っていた友達が今の五輪の選手になっていたりします。男子組手７５キロ級の西村拳選手は宮崎第一高校出身で、九州大会でよく会っていました。２年前に取材に行った時に「絶対五輪選手になってな～」と伝えたのですが、見事五輪選手に決定。当時から高校生離れした動きで、身長が高くて細身だけど筋肉がしっかりついている万能選手でした。

　女子組手５５キロ級の宮原美穂選手は一つ下の後輩ですが、全国大会で絶対当たりたくない相手だったんですよ。小柄ですけど蹴りのスピードが段違い。五輪に決まった時はやっぱりなと思いました。

　女子組手６１キロ超級の植草歩選手とは高校時代に一度試合をしたことがあります。強い選手だったので、先生に「本当に嫌だ。当たりたくない」と泣きついたくらい。試合はこかされて、こかされて、上段突きで瞬殺で終わりました（笑）。当時のことを植草選手に話したら笑っていましたね。

　期待しているのは西村選手。高校の頃からずっと遠い存在でもあり、すごく尊敬できる選手でした。私は芸能でアンバサダーとして空手の魅力を伝えながら、西村選手はその活躍で日本を明るくしてほしい。一緒に空手を盛り上げていければいいなと思っています。金メダル期待しています！

　◆是永　瞳（これなが・ひとみ）１９９５年７月１５日生まれ、大分県出身。２０１６年、上戸彩ら所属のオスカープロモーション主催「ミス美しい２０代コンテスト」でグランプリ。１７年、テレビ朝日系「ドクターＸ～外科医・大門未知子～」で女優デビュー。小６で空手を始め、１７年に三段に合格。高校時代に大分県高等学校総合体育大会空手道競技で準優勝、全国高校総体に出場。２１年４月、東京五輪の聖火ランナーを務めた。