大阪府の吉村洋文知事が２４日、大阪府庁で会見。２２日に新型コロナウイルス陽性患者が大阪市内の宿泊療養施設から部屋の窓をこじ開け、外出して発見されていないことについて受け止めを聞かれた。

　吉村知事は「非常に残念に思う。本人のためにも、感染を広げないためにもホテル療養というルールを作っている。ルールを破っての外出はやめていただきたい」と苦言を呈し、「それを防ぐために２４時間態勢での警備、防犯カメラなどさまざまな対策をとっている。（今回は）防犯カメラに映っていない、警備の（範囲に）出て来ていない。部屋の窓のストッパーを壊して出たと言うこと。部屋に防犯カメラはないんで対応しようがない。ホテル療養の趣旨を理解して欲しい。これは指定感染症。だから保健所が管理している」と悪質な行為と指摘した。

　そして、「現時点でも保健所が所在を探しているが、まだ見つかってないということなので、警察に行方不明届けを出すべきと先ほど判断した。保健所に通知する」と明かした上で、「保健所も探しているが、警察の協力も得て、行方不明者として確保につとめている。外出してる人もぜひ出て来ていただきたい」と呼びかけた。

　また、厳しい対応をとるかについて質問が飛んだ。吉村知事は「『勧告』というのがあるが、相手がどこにいるかわからない前提になって、対象が難しい。保健所が感染症を広げるのを防ぐために判断することになるので、症状も含めて決める」とした。

　「ロックをつぶして出て行かれた人は発熱の症状もないみたいで、軽症の部類に属するが、他人に移す可能性はある。本当にやめてもらいたい。まずは出て来ていただきたい。罪の追及をするわけではないが、ほかの人に広がる可能性がある。２２日に外出というか逃亡…、ホテルを出てから２日間たっている。行方不明届けを出して、警察の協力を得ながら（探したい）。出て来て欲しい」と強く訴えた。