嘉門タツオが歌うワクチンブギ 歌は時代の生き証人「それを残すのが使命」
替え歌名人の嘉門タツオ(62)が新しく「ワクチンブギ」を作成した。「時代や世相を歌に乗せて将来に残すのが私の使命」と語り、コロナ禍に関連する歌を連発。今回の楽曲は新型コロナウイルスワクチン接種の問題を正面から捉えた内容になっている。
「この1年間は、コロナ禍に苦しむ世の中に目を向けた歌を意識して作ってます」
嘉門が手掛けたコロナ関連の歌は多い。
医療従事者にエールを送る「看護の現場」や「おかげさま」、飲食関係の人たちへの応援歌「落合シェフからのメッセージ」、為政者の失態を鋭く突く「わかっているのか?国会議員」…さらに「GoToキャンペーンの歌」や「市中感染やめて」など替え歌の数々。
「いつか過去を振り返ったときに“あのときは大変やったなあ”と思い出せるように、そして風化させないために、歌にして残しておきたいと思ってるんです。今回も5月23日という日付を言葉にしてYouTubeに上げてます」
感染状況は刻々と変化し、日々、新しいニュースが飛び込んできている。
緊急事態宣言はどうなるの?オリンピックは開催されるの?ワクチンはいつ接種できるの?
今は不確定なことばかり。そのためコロナに材を取る歌のCD化は事実上不可能といえる。
だが、レコーディングから製作、発売への過程を必要としない自身の公式チャンネルなら、時間を置かずにアップできる。だからこの手法で新作を次々と出しているという。
「今回のワクチンブギは、不安な気持ちから1日も早く解放されて、ワクワクした楽しい毎日を取り戻したいという願望を込めてます」
替え歌の帝王は、時代や世相を歌に乗せるアーティストとして、またそれを後世に残すアーキビストとして、これからも手を止めることなく曲作りを続けていく。