鬼滅に20年度映画全興収2割集中 メガヒットも入場者数は55年以降最低…

 日本映画製作者連盟(映連)は27日、2020年度の映画概況を発表した。コロナ禍により入場者数は1億613人と、映連発足の1955年以降で最低。これまでの最低入場者数は96年の1億1957万人だった。

 映画館が約2カ月間に渡って休業を余儀なくされ、客席も50%制限の期間が長かった厳しい年を反映する結果となった。興収総額は前年度比54・9%の1432億円で、こちらも現行の統計方法が始まった00年以降、最低の数字。「天気の子」など興収100億超えの作品が4本あり、過去最高の興収総額2611億円を記録した19年度から一転、底まで落ちた。

 邦画興収は前年比23・1%減の1092億7千万円。日本歴代興収を更新した「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が昨年末時点で興収325億円を稼ぎ出し、年間総額の約22%を占めるメガヒット(現在、同365・5億円)となった。

 明るい話題を提供する一方、ハリウッド大作は軒並み公開延期となり、洋画興収は昨年度比28・6%と3割以下になった。興収総額のうち邦画が占める割合は76・3%。13年連続で洋画を上回った。

 公開数は昨年度(1278本)より250本以上少ない、1017本。興収10億超えの作品は邦画20本、洋画4本(昨年度がそれぞれ40本、25本)しかなかった。

 映連の小林恵司事務局次長は「戦後日本で(入場者数は)最低と言え、深刻な状況だ。コロナが収束しても客足はすぐには戻らないかもしれないが、感染防止対策と映画館は安全だというアピールを地道に続けていくしかない」と危機感をにじませた。

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