大阪府の吉村洋文知事が２０日、大阪府庁で定例会見を開き、高齢者施設向けの「スマホ検査センター」が２１日からをスタートすると発表した。有症状の職員、利用者が対象で、検査は無料。保健所ではなく民間の大手検査機関に委託。高齢者の命を守り、高齢者施設でのクラスターを防ぐため、最短での検査＆結果判明を目指す。陽性者には保健所が対応することになる。

　吉村知事は「保健所やお医者さんに相談することなく、スマホだけ（ＰＣ含む）で検査できる仕組みを作ることで高齢者施設における陽性者をいち早くキャッチしていきたい」と語った。

　高齢者施設の職員と利用者、デイサービスなどの通所施設は職員が対象で、２１日午前９時から受付を開始。少しでも症状のある人は、スマホやパソコンで必要項目に入力し、簡易キットの唾液検査をスマホ検査センターで受け取り（※受け取りに来るのは無症状の人）、検体を府内１２カ所（※検査センター本部含む）のサテライト（支所）に届けるという仕組み。「夕方５時に検体を届ければ、翌朝には結果が出る」「メリットとしては早い、スピード感を持った検査となる」とスピード感も強調。

　「本来、全員に繰り返し何度も検査できるといいが、大阪府だけ全体だと施設の職員だけで２０万人、利用者だけで９０万います。それを全部やるのは難しい。ちょっとだけでも症状があれば、すぐに検査を受けられる仕組みがあるといい。熱があるとかでなくていい。少しでも症状があれば行政検査をする。高齢者施設におけるウイルスの持ち込みを少しでも減らしたい。ウイルスが減れば、命を守ることにつながってくると思っています。高齢者施設のクラスター防止により力を入れていきたい」と話した。