杉咲花 上沼から激励うれしかった「本当に楽しみ」「絶対に楽しいと思う」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、例年より2カ月遅い11月30日にスタートしたNHK連続テレビ小説「おちょやん」(総合、月~金曜、前8・00)でヒロイン・竹井千代を演じる女優の杉咲花(23)がこのほど、デイリースポーツなどの取材に応じた。喜劇女優・浪花千栄子さんがモデルで、大阪を舞台に戦前から戦後の激動の時代に活躍した女性の人生を描く。14日から本格登場する杉咲は「視聴者の方に見ていただくことが、自粛期間を過ごしてから、より特別だなあと感じてますね。やっと見てもらえるうれしさでいっぱい」と声を弾ませた。

 千代の幼少期を熱演した子役・毎田暖乃(まいだ・のの=9)からバトンを受け、今度は杉咲が老若男女をひきつける。

 大阪・南河内育ちの千代を演じる東京出身の杉咲は、毎田の南河内弁を「うまくて迫力あって、私も引き継げたらいいです」と絶賛。「巻き舌が難しい」という一方で、「ドスが利いてて新鮮。楽しかったです」と笑顔を見せた。

 約1年間、方言指導を受けており、制作統括の櫻井壮一氏からは、すでに大阪ことばに太鼓判を押されている。杉咲は「大阪弁をしゃべること自体、ものすごく楽しいです。今まで方言のある役をやる機会がなくて。いつかやれたらいいなと思っていました」と告白した。印象に残ったセリフは、千代が自身に向かって言う「やい、ワレ、竹井千代!ええ加減にさらせ!」。完ぺきな巻き舌で再現した。

 コロナ禍で異例の収録となったが、役への思いは不変だった。撮影が休止された時期も「関西弁、セリフを覚える時間があった」「千代と向き合う時間があった」と前向きにとらえた。“女優魂”で役になじむため、自粛期間に着物で過ごすこともあった。モデルの浪花さんについては、著書「水のように」を読み、「丁寧に毎日過ごすことを大切にされている方」「あきらめない気持ちが強い人」と感じたとした。

 喜劇も鑑賞し「人を楽しませるために一生懸命、向き合われてる方に感動した。(今作に)コメディー要素があるけど、笑ってもらうのは難しいし、怖い。喜劇に対するリスペクトが強まってます」と思いを打ち明けた。

 撮影ではなかなかカットがかからない際に、頑張って発したアドリブで「(笑ってもらえず)びっくりするくらいシーンとするときがある」と“怖さ”を体感。「落ち込むけど、次また頑張ろうと思うときに、(自分は)結構、メンタル強いなって思います」と自虐気味に話した。

 朝ドラヒロインの重みは4年前に実感した。2016年「とと姉ちゃん」で高畑充希(28)の妹を演じた際、「私ですら大変なんだから、高畑さんはもっと大変なんだろうなってずっと思ってました」と振り返った。11月中旬に高畑から電話があり「大変でしょう?頑張ってね。(大阪で)ご飯屋さん、紹介するね」と声を掛けてもらったという。

 また、10月27日にNHK大阪局から生放送された「わが心の大阪メロディー」に出演した際、司会を務めた上沼恵美子(65)から激励された。あいさつに行ったという杉咲は「上沼さんは『おちょやん』の予告編を見て下さっていて『本当に楽しみだ』って言ってくださって。『絶対、楽しいと思う』って伝えてくださったのが、すごくうれしかったです」と裏話を披露した。

 23歳の若き演技派は、大阪に拠点を移し、撮影に臨む毎日について「いつもと何かすごく違う感じはないです」と自然体でやれているとし、「逆に仕事があって東京に帰ったりすると、『大阪にいたんだって(思う)』」と表現した。

 大阪での休日も「リハーサルへ向けて、セリフを覚えることに費やしてることが多いです。のんびり過ごすことはあまりないかもしれない」と“千代一筋”を明かした。

 「一番大事にしなくちゃいけないのは、千代としてちゃんとそこに立つこと」。覚悟十分のヒロインが、最高の舞台で輝きを放つ。

   ◇   ◇

 杉咲花(すぎさき・はな) 1997年10月2日生まれ、東京都出身。2011年から放送された味の素「Cook Do」シリーズのCMで山口智充との親子役を演じてブレーク。16年にはNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」で、高畑充希が演じたヒロインの妹役を務めた。同年、映画「湯を沸かすほどの熱い愛」でブルーリボン助演女優賞など多くの賞に輝く。身長153センチ。血液型B。特技は乗馬。

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