照明、音響を使った立体的な怪談で知られた人間国宝の講談師、一龍斎貞水(いちりゅうさい・ていすい、本名浅野清太郎=あさの・せいたろう)さんが3日午前3時35分、肺がんによる肺炎のため東京都内の病院で死去したことが9日分かった。81歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は長男浅野丈太郎(あさの・じょうたろう)氏。後日しのぶ会を開く。
1955年、五代目一龍斎貞丈に入門。66年、真打ち昇進とともに六代目貞水を襲名。「四谷怪談」などに独自の感覚を盛り込み「怪談の貞水」と呼ばれた。2002年、講談界初の重要無形文化財(人間国宝)となった。